中国株は、今後大きな成長を期待できる銘柄も多く魅力のある投資先です。
しかし中国株は日本株やアメリカ株よりも情報が少ないため、投資をしようか悩んでいる方も多いでしょう。
また、中国株には値動き幅が大きい、政策の影響を受けやすいなどのデメリットもあります。
そこで今回は、中国株の魅力や注意点、中国株を選ぶポイント、おすすめの証券会社などをまとめました。
口座の開設手順や今後の成長が期待できるおすすめの中国株も紹介しているので、中国株に興味のある方はぜひ参考にしてみてください。
中国株の特徴と魅力
中国株の特徴と魅力は次のとおりです。
- 成長が期待できる
- 配当が高め
- 価格の変動幅がある
- デイトレードに適している
詳しく解説します。
成長が期待できる
中国は経済成長を続けている国のため、株式の成長も期待できます。
現在の中国のGDPは世界2位で、世界トップクラスの経済大国です。
さらに、2023年6月時点での企業の時価総額ランキングにも、50位以内に中国企業が5社ランクインしており、アメリカに次ぐ多さです。
とくに、中国のGAFMと呼ばれている「BATH」は、中国の爆発的な経済成長を支えています。
BATHとは、次の4つの企業です。
- バイドゥ
- アリババ
- テンセント
- ファーウェイ
上記の企業のほかにも「TikTok」で有名な「バイトダンス」や、EVメーカーとして圧倒的なシェアを誇る「BYD」など、成長著しい企業が次々と生まれています。
日本は50位以内にはトヨタ自動車のみであるため、中国の成長率の高さがわかるでしょう。
株式投資をするうえで、企業の成長率は重要な指標です。
中国株は、国とともに今後もさらなる成長が期待できる魅力があります。
配当が高め
中国株は、配当金が高めに設定されているのも魅力です。
配当金とは、企業の利益の一部を株主に還元する仕組みです。
配当が高いほど、安定した利益を得られます。
中国企業のなかには、次のように配当利回りが5.0%を超える企業が多くあります。
企業名 | 配当利回り |
---|---|
中国銀行 | 8.75% |
中国建設銀行 | 9.37% |
チャイナモバイル | 6.78% |
ユーユエン・インダストリアル | 9.79% |
一番高い銘柄では、9.79%と非常に高い配当利回りです。
日本株の平均配当利回りは2.0%相当のため、中国株がいかに高いかわかります。
配当金が目当てで投資をはじめたい方にも、中国株は魅力的な投資先です。
価格の変動幅がある
中国株には、価格の変動幅が大きい特徴があります。
価格が大きく動くため、キャピタルゲインを狙って投資をする方には、大きな利益を狙えるチャンスがあります。
キャピタルゲインとは、株式を売却すると得られる利益のことです。
ただし、価格変動が激しいと、下落時も大きな損失を得やすいリスクがあります。
そのため、リスク許容度を超える高額な投資をいきなりはじめるのは、おすすめできません。
リスクを超える金額で投資をすると、大きな損失を被る危険性があるため、中国株は少額からはじめましょう。
デイトレードに適している
中国株は価格変動が激しい特徴があるため、短期で利益を狙うデイトレードに適しています。
デイトレードとは、同じ銘柄の株で1日のうちに売買をおこなう取引方法のことです。
デイトレードに適しているのは、売買が活発で値動き幅が激しい相場です。
そのため、中国株はデイトレードをするのに適した相場であるといえます。
短期で大きな利益を狙いたい方にも、中国株は狙い目です。
中国株の注意点
中国株には、次の4つの注意点があります。
- 政策の影響を受ける
- 信用性が低いという噂がある
- 情報収集をしにくい
- 為替リスクがある
中国株は、日本株や米国株とは異なる注意点が存在するため、知らずにはじめると大きな損失を出す可能性があります。
次に紹介するリスクについて、十分に理解したうえではじめましょう。
政策の影響を受ける
中国株は、国家の政策の影響を受けやすいため注意が必要です。
国家の影響を受けやすい理由は、中国が共産主義であることが関係しています。
民主主義国家の日本やアメリカと異なり、中国は株式に国家が強く介入できるためです。
そのため、国家のトップの発言1つで株価が大きく変化します。
また、企業を国が国有化することも不可能ではありません。
ある産業または企業を、国の所有として管理下に置くことです。
国有化すると、株式の価値はなくなり大きな損失を被る危険性があります。
実際に中国では、過去に企業や産業を国有化しており、今後も起きる可能性は十分に考えられるでしょう。
また、現在でも中国政府がIT企業への規制を強めており、株価に影響が出ています。
リスクを回避するためにも、中国の政策に関わるニュースはこまめにチェックしましょう。
信用性が低いという噂がある
中国株は、ネット上などで信用性が低いと噂されています。
信用性の低さが噂される背景には、中国の国としての仕組みが関係しています。
中国は共産主義国家のため、アメリカや日本とは異なり、国の株式市場への介入が可能です。
そのため、国のトップの行動や発言1つで、株の価値が暴落する可能性もあります。
また、アメリカでは株式市場に対して厳格なルールが設定されています。
対して、中国はアメリカほど厳しいルールが設定されていません。
そのため、信頼できない企業も多く紛れている可能性があるため、銘柄選びは慎重に選ぶ必要があります。
情報収集をしにくい
中国株の大きなデメリットは、情報収集がしにくい点です。
日本株であれば、インターネットや証券会社から簡単に情報を仕入れられます。
しかし、中国株の情報はインターネットからでは簡単には見つかりません。
情報がある場合でも日本語に対応していないケースが多く、翻訳の必要があります。
中国株の情報収集をするためには、経済指数や株価指数を確認したり、日ごろから経済ニュースをチェックしたりと手間もかかります。
情報収集に慣れている投資上級者であれば問題ないですが、初心者には中国株の情報を収集するのは簡単ではないでしょう。
為替リスクがある
中国株には、為替リスクが存在します。
為替リスクは、中国株に限らず外国株に共通するリスクです。
日本円の為替レートが変動すると、資産が目減りするリスクがあります。
たとえば、中国株が上昇中でも、日本円が円安方向に動いてしまうと、結果として資産がマイナスになる可能性もあります。
中国株は、株価の変動リスク以外にも、為替の変動にも注意が必要です。
中国株投資をする証券会社の選び方
中国株投資をする証券会社を選ぶためには、次のポイントを意識しましょう。
- 取引手数料が安い
- 取引ができる銘柄
- 個別株以外の金融商品がある
上記のポイントを意識すると、中国株に最適な証券会社が見つかりやすくなります。
それぞれのポイントについて、1つずつ解説します。
取引手数料が安い
中国株に最適な証券会社を選ぶためには、手数料の安さを意識して選びましょう。
手数料は証券会社により異なるため、コストに大きな差が生まれます。
中国株の投資にかかる手数料は、主に次の2つです。
- 取引手数料
- 為替手数料
取引手数料や為替手数料は、証券会社により次のように異なります。
証券会社名 | 取引手数料 |
---|---|
SBI証券 | 0.286% |
楽天証券 | 550円〜 |
マネックス証券 | 0.275%〜 |
岡三証券 | 1.375%〜 |
一番手数料が安い証券会社と、高い証券会社との間では、手数料の差は1.1%です。
小さな誤差に感じますが、取引手数料が割高の証券会社を選んでしまうと、取引のたびに数十円〜数百円の差が生まれます。
一度のみの取引では大きな痛手ではありませんが、何回も売買すると大きな差がでます。
少しでも手数料のコストを抑えるためにも、手数料が無料もしくは割安な証券会社を選びましょう。
取引ができる銘柄
取引できる銘柄数も、証券会社選びに重要なポイントです。
銘柄数が多ければ目当ての企業を見つけやすく、大きなチャンスをつかむ確率も上がります。
しかし、銘柄数が少ない証券会社を選んでしまうと、成長株の取り扱いがなくチャンスを逃す可能性が高いです。
銘柄数は、証券会社により次のように差があります。
証券会社名 | 銘柄数 |
---|---|
SBI証券 | 約1,400銘柄 |
楽天証券 | 約1,500銘柄 |
マネックス証券 | 約2,000銘柄 |
サクソバンク証券 | 約2,500銘柄 |
内藤証券 | 約5,000銘柄 |
中国株は、成長著しいスタートアップ企業が次々と生まれます。
将来性のある中国株を取り逃さないためにも、銘柄数を意識して証券会社を選びましょう。
個別株以外の金融商品がある
個別株以外の金融商品の充実度も、証券会社を選ぶ際に重要です。
個別株以外にETFや投資信託を選択肢に入れると、分散投資が可能になりリスクを軽減できます。
ETFや投資信託は、一度に複数の株に投資できる商品のため、誰でも簡単に分散投資が可能です。
投資初心者の方は個別株以外にも、ETFや投資信託を豊富に揃えた証券会社を選ぶとよいでしょう。
中国株を購入できるおすすめ証券会社7選
中国株を購入できるおすすめの証券会社7選は、次のとおりです。
- SBI証券
- マネックス証券
- 楽天証券
- SMBC日興証券
- 岡三オンライン証券
- サクソバンク証券
- 内藤証券
それぞれの手数料や特徴について、1つずつ解説します。
SBI証券
SBI証券は、国内の個人取引のシェア率No.1を誇る大手のネット証券です。
中国株の取扱銘柄数は、約1,400銘柄と豊富な選択肢から選べます。
銘柄のなかには、中国ETFや投資信託の取り扱いもあるため、分散投資をしたい初心者にもおすすめです。
SBIで取引できる銘柄は、香港証券取引所で次の市場に上場する企業です。
- メインボード
- GEM市場
1,400を超える銘柄が用意されているのに加え、取引手数料も約定代金の0.286%と安く抑えられています。
NISA口座にも対応しているため、非課税で効率よく投資も可能です。
そして、中国株のIPOの情報をいち早く教えてくれる「IPOスピードキャッチ」のサービスがあります。
「IPOスピードキャッチ」は、新規上場を目指す企業の最新情報を知らせてくれるサービスです。
中国株でIPO投資を予定している方にも、SBI証券はおすすめです。
さらに、SBI証券は中国株のほかにも、米国、ロシア、韓国、シンガポールなど、豊富な外国株を用意しています。
中国株以外にも、豊富な選択肢があるのもSBI証券の魅力です。
マネックス証券
マネックス証券は、中国株に強い証券会社で、取り扱い銘柄数は2,000銘柄を超えています。
手数料は、約定代金の0.275%で業界最安水準の安さを誇ります。
コストを抑えたい初心者の方でも、安心して利用できる証券会社です。
さらに、マネックス証券は、事前に香港ドルへの為替交換も必要なく、円のまま中国株の購入ができるため手間もかかりません。
マネックス証券独自の分析ツールである「銘柄スカウター」では、中国株の分析も容易にできるため、手厚いサポートのなかで中国株投資ができます。
いまなら、口座開設すると最大2,000ポイントのプレゼントキャンペーンを開催中です。
開催期間は、2023年6月1日〜2023年8月31日までです。
簡単な条件をクリアすればポイントをゲットできるため、早めに口座開設を済ませましょう。
楽天証券
楽天証券は、香港証券取引所以外にも、上海証券取引所A株市場の中国株の取り扱いがあります。
中国株の銘柄数は、2つの取引所をあわせると1,500銘柄を超えており、業界トップクラスの豊富な銘柄を揃えています。
取引手数料は、約定代金の0.275%とお得な価格設定に抑えられてるのも魅力です。
さらに楽天証券は、NISAにも対応しており中国株を非課税で運営できます。
香港ドルへの両替は必要なく、日本円のまま取引できるため、面倒な手間もかかりません。
また、楽天グループならではの「超割ポイントプログラム」が用意されており、手数料の1%が楽天ポイントとして還元されます。
貯めたポイントは楽天経済圏で、オンラインショッピングに利用したり、実店舗の支払いに利用したりと、さまざまな用途に利用できます。
もちろん投資の利用にもできるため、中国株の購入費用に回すのもおすすめです。
楽天証券は、銘柄数や手数料、サービスの質などから総合力に優れた証券会社といえるでしょう。
SMBC日興証券
SMBC日興証券では「日興イージートレード」に申し込みすると、中国株ヘの投資が可能です。
日興イージートレードは、リアルタイムで中国株の取引が可能です。
また、日興イージートレードではすべて香港ドルで決済されるため、売買をするごとに日本円から香港ドルに変える必要がありません。
為替にかかる手数料もかからず、コストも節約できます。
また、SMBC日興証券では、中国株でも特定口座を開設可能です。
投資商品を保有するために用意されている口座です。金融機関が利用者の代わりに譲渡益などの計算をおこない、申告や納税の手続きを軽減できる特徴があります。
特定口座を開設すると、自身での確定申告や為替の計算など面倒な処理が発生しないメリットがあります。
ほかにも、最新の中国株の投資情報やスクリーニング機能、企業情報などのサポート体制が充実しているのも魅力です。
岡三オンライン証券
岡三証券は、2020年にオリコン顧客ランキングでネット証券満足度1位を獲得している、信頼度の厚い証券会社です。
魅力は、分析ツールの充実度です。
次の分析ツールが用意されており、手厚いサポートで中国株投資ができます。
- 岡三ネットトレーダー
- 岡三カブスマホ
- 岡三RSS
- 岡三オンライン株365
上記のツールがすべて無料で利用できます。
スマートフォン版とパソコン版の両方が用意されているのもメリットです。
ただし、岡三証券は外国株の手数料が1.375%と割高です。
そのため、中国株をメインに取引するとコストが高くなります。
すでに岡三証券で国内株式投資をしている方で、あわせて中国株投資をしたい方におすすめです。
サクソバンク証券
サクソバンク証券は、デンマークに本社を置く、外国株に強みのある証券会社です。
中国株は、2,500銘柄以上のラインナップがあり、豊富な選択肢のなかから選べます。
中国株の商品数の多さは、トップクラスといえるでしょう。
サクソバンク証券の魅力は、中国株でもCFD取引が可能なところです。
CFD取引とは「差金決済取引」のことで、現金を使わずに取引できる方法です。取引に対して証拠金を預けて、株を売買したときの差額で決済をするため現金が必要ありません。
手元に資金が無くても、CFD取引であれば購入できるため、中国株投資の選択肢が広がります。
手数料は約定代金の0.2%で、業界でも最安値の価格を設定しています。
さらに、サクソバンク証券は、分析ツールや情報ツールが充実しており、手厚いサポートも売りです。
自身でカスタマイズできるツールやAIのアルゴリズムで自動分析するツールなど、投資スタイルにあわせて使いこなせるメリットがあります。
細かな分析をしたい投資中級者から上級者の方でも満足できる証券会社といえるでしょう。
内藤証券
内藤証券は、中国株に力を入れており、他社と比較しても中国株の銘柄数と情報量が圧倒的に多いです。
銘柄数も、トップクラスの5,000を超える中国株の銘柄を揃えています。
中国株の情報に関しては、次の方法で詳しく知ることができます。
- 中国株に関するニュース
- 指数の一覧表
- 中国の経済ニュース
- 中国株に関するレポートやランキング
上記のように、他社では手に入らない情報まで網羅可能です。
中国株は、情報がなかなか手に入らないため、岡三証券の情報網は貴重です。
とくに初心者は、中国株の情報収集に苦労しますが、岡三証券であれば苦労せずに情報を集められます。
さらに、岡三証券はNISAにも対応しています。
中国株でもNISA口座は利用できるため、非課税で効率的に投資が可能です。
電話でのサポートも充実しており、わからないときはオペレータと画面を共有しながら操作をサポートするため、初心者にも優しい証券会社といえます。
中国株の取引方法
中国株は、次の手順で取引をおこないましょう。
- 口座を開設する
- 投資金額を入金
- 銘柄を選択
- 注文する
初心者の方でもわかるように、1つずつ手順を解説します。
1:口座を開設する
まずは、中国株の取り扱いのある証券会社で口座開設をしましょう。
中国株の取り扱いがある代表的な証券会社は、次のとおりです。
- 楽天証券
- SBI証券
- マネックス証券
中国株で投資をする際には、一般口座ではなく「外国株式取引口座」で口座開設が必要です。
外国株や外国債券、外国投資信託など、外国の金融商品を売買するために証券会社で開設する口座です。中国株も開設の必要があります。
申し込み時に一般口座と同時に「外国株式取引口座」を選択して、口座開設を済ませましょう。
2:投資金額を入金
口座開設が完了したら、次は投資金額の入金をします。
入金方法は、次の方法から選択できます。
- 銀行口座から入金する
- ATMから振り込み
- インターネットから即時入金する
自身にあう方法を選択して入金しましょう。
とくにおすすめは、インターネットからの即時入金です。
スマートフォンやパソコンから、24時間いつでも即日で入金できます。
たとえば、楽天証券の「リアルタイム入金」では、手数料無料で即時入金ができます。
3:銘柄を選択
入金が完了したら、銘柄を選んでいきます。
目当ての企業名を入力し検索しましょう。
企業を決めたら、次の内容を入力してください。
- 購入数量
- 購入代金
- 注文方法
以前は中国株を購入するのに香港ドルへ両替が必要でしたが、現在では日本円のまま購入できる証券会社が多いです。
両替の手間を省きたい方は、円のまま購入できる証券会社を選びましょう。
4:注文する
購入する銘柄が決定したら、注文します。
注文方法は、主に次の3つの方法から選択できます。
- 成行注文
- 指値注文
- 逆指値注文
成行注文は、購入代金を指定せず注文する方法です。
金額の指定がないため、すぐに購入できるメリットがあります。
指値注文は、購入する金額を定めて、指定の額に達したら注文する方法です。
希望額で購入できますが、購入まで時間を要します。
そして、損切りしたいときに便利な注文方法として「逆指値注文」があります。
逆指値注文は、買いたいときは今より安いレートで購入し、売りたいときは今より高いレートで売却する注文方法です。
つまりは、逆指値に設定するのみで簡単に損切りの仕組みが作れます。
初心者の方は、損切が苦手な方が多いため、逆指値はおすすめの注文方法です。
また、紹介した3つの注文方法以外にも証券会社により、さまざまな注文方法があります。
自身の投資スタイルにあう注文方法を扱う証券会社を選びましょう。
初心者に人気の中国株
初心者におすすめの中国株は、次のとおりです。
- 中国銀行
- アリババ集団
- 上海汽車集団(シャンハイキシャ)
- 中国稀土集団(チャイナ・レア・アース・ホールディングス)
- 金地集団(ゲムダレ)
- 騰訊控股(テンセント・ホールディングス)
- 小米集団(シャオミ)
- 信義光能(シンイー・ソーラー)
- 国軒高科(ゴション・ハイテク)
- 比亜迪(ビーヤーディ)
それぞれの企業の特徴や将来性について、詳しく解説します。
中国銀行
中国銀行は、世界中に支店をもつ中国の大手銀行です。
日本の三大都市である東京、大阪、名古屋にも支店があります。
総資産額は9兆円を超えており、世界でも有数の金融機関であるとわかります。
中国銀行の最大の魅力は、高配当である点です。
2023年7月時点で、配当利回りが8.0%を超えています。
中国有数の金融機関で高配当も期待できる中国銀行は、中国株として安心しておすすめできる銘柄の一つです。
アリババ集団
アリババ集団は、中国で最大手のECサイトで、日本でも名前を聞いたことがある方が多いでしょう。
アリババグループの総利用者数は13億人を超えており、規模の大きさがわかります。
アリババグループの有名なサービスは、次のとおりです。
- タオバオマーケットプレイス
- 天猫
- AliExpress(アリエクスプレス)
- aliyun.com(アリババクラウド)
上記のサービスは中国国内に限らず、海外でも多くの利用者が存在します。
懸念点は、現在アリババグループは中国企業の監視下におかれており、株価も下落していることです。
ただし、企業規模を考えると中国最大手のIT企業であることに変わりはないため、現在下落している状態の価値は割安といえるでしょう。
将来の再浮上を期待して、割安の今のうちに購入するのもおすすめです。
上海汽車集団(シャンハイキシャ)
上海汽車集団(シャンハイキシャ)は、中国の電気自動車メーカーです。
いまや中国の電気自動車は、アメリカに次ぐ規模を誇り世界を席巻しています。
世界のトップを走る中国のなかでも大手の電気自動車メーカーといえる企業が、上海汽車集団(シャンハイキシャ)です。
中国でも販売台数はトップを走り、圧倒的なシェアを獲得しています。
また、海外での売れ行きも好調で、オーストラリア、タイ、ニュージーランド、メキシコなどで販売台数トップ10を記録しており、さらなる成長が期待できるでしょう。
世界をリードする中国の電気自動車メーカーのなかでも、とくにおすすめの銘柄です。
中国稀土集団(チャイナ・レア・アース・ホールディングス)
中国稀土集団(チャイナ・レア・アース・ホールディングス)は、スマートフォンや電気自動車の部品として不可欠な、レアアースを製造する企業です。
中国のレアアース関連企業5社が合併して、2021年に誕生しました。
レアアースとは、レアメタルの一種で希少性が高く、生成するのに高い技術力が必要です。
そのため、参入障壁が高いのも投資先としては魅力的でしょう。
今後もスマートフォンや電気自動車の需要は増えると予想されるため、さらなる成長が見込めます。
以前は中小企業が乱立しており、レアアースの過剰採掘や環境汚染などにより問題のある業界でしたが、中国政府の介入により状況は改善しています。
今後もレアアースは安定した需要を見込めるため、中国株初心者にもおすすめできる銘柄です。
金地集団(ゲムダレ)
金地集団(ゲムダレ)は、中国最大手の不動産会社です。
中国の上海、深圳、武漢、西安などの19都市に住宅や商業施設の開発、分譲を展開しています。
中国のデベロッパー企業の評価ではトップ10に選ばれており、国内でも高い信頼を獲得している企業です。
金地集団(ゲムダレ)は過去に中国政府の不動産会社への規制により、業績不振に陥ることがありました。
しかし、現在では規制の一部緩和もあり、業績は右肩上がりに成長しています。
中国の都市部に多くの不動産を所有しているため、将来性も高くおすすめできる銘柄です。
騰訊控股(テンセント・ホールディングス)
騰訊控股(テンセント・ホールディングス)は、オンライン決済、SNS、クラウドサービスなど、さまざまビジネスを展開する中国のIT企業です。
中国で最大のチャットアプリである「微信(ウィーチャット)」は、会員数11億人を超えており、圧倒的なシェアを獲得しています。
ほかにもテンセントは、次の事業を展開しています。
- SNS事業
- ゲーム事業
- 金融事業
- ツールアプリ事業
- デジタルマーケティング事業
- クラウドサービス事業
上記からわかるとおり、金融からゲームまで幅広く事業を展開中です。
今後もメッセンジャーアプリやクラウドサービスの需要は増えると予想されているため、将来性の高い銘柄といえます。
小米集団(シャオミ)
シャオミは、スマートフォンの製造メーカーとして有名な企業です。
スマートフォン以外にも、タブレットやスマートウォッチ、ソフトウェアの製造から販売など、ビジネスモデルは多岐にわたります。
スマートフォンのシェアは、サムスン、Appleに次ぐ第3位を獲得しており、世界でも有数のスマートフォンメーカーです。
近年では電気自動車にも力を入れており、積極的な投資をしています。
既存メーカーに比べると後発になりますが、これまで蓄積された技術は他社に負けないクオリティがあるため、今後自動車メーカーとしても存在感を発揮すると予想されています。
信義光能(シンイー・ソーラー)
信義光能(シンイー・ソーラー)は、中国の太陽光発電用ガラスメーカーです。
太陽光ガラスの製造メーカーとしては、業界No.1のシェアを獲得しています。
信義光能(シンイー・ソーラー)をおすすめの銘柄としておすすめする理由は、中国の政策として、太陽光発電を推進しているためです。
国の後押しが期待できることから、今後も太陽光ガラスの需要は増え続けると考えられます。
太陽光ガラス業界のシェアNo.1である信義光能(シンイー・ソーラー)は、国の政策の恩恵を最大限に受けられるため、今後に期待できる銘柄です。
国軒高科(ゴション・ハイテク)
国軒高科(ゴション・ハイテク)は、リチウムイオン電池の製造を専門にしている企業です。
リチウムイオン電池は電気自動車に欠かせない動力源のため、今後さらなる需要増加が見込まれます。
中国は国策としても電気自動車産業を伸ばしていく方針を固めています。
世界のリチウムイオン電池のシェアの6割強が中国であることを考えると、さらなる成長が予測できるでしょう。
比亜迪(ビーヤーディ)
比亜迪(ビーヤーディ)は、電気自動車大国の中国のなかでも最大手のEVメーカーです。
中国の熾烈なEV競争のなかでも、デザインや乗り心地のよさ、高い技術力をもとに、トップクラスの人気を獲得しています。
比亜迪(ビーヤーディ)は、リチウム電池の製造がメインの事業で世界第3位のシェアを誇ります。
電気自動車用バッテリーの部門では、韓国のLGを抜いてシェアが2位まで上り詰めており、バッテリー製造が強みの企業です。
そして、世界的なEVメーカーの創業者であるイーロンマスクも、比亜迪(ビーヤーディ)に出資していることでも有名です。
売上も順調に増やしており、前年度の5.5倍増の3,200億円まで伸びています。
今後もEVメーカーの先頭を走る存在として、期待できる銘柄です。
中国株の投資をする際のポイント
中国株の投資をする際には、次の3つのポイントを意識しましょう。
- 成長する可能性がある分野や銘柄を選ぶ
- 中国の株価指数を確認する
- 中国の経済指標を確認する
上記のポイントを理解すると、中国株で大きな失敗を減らせます。
1つずつ解説するので、ぜひ参考にしてください。
成長する可能性がある分野や銘柄を選ぶ
中国株を選ぶ際は、成長する可能性のある分野や銘柄を選びましょう。
成長の期待が高い分野を理解すると、成長性の高い銘柄を見つけやすくなります。
たとえば、次の分野の企業は高い成長を期待できます。
- 電気自動車
- リチウム電池メーカー
- ネットショッピング
- 半導体メーカー
- オンライン決済
上記の業界は、テクノロジーの発展とともに今後も需要が伸び続ける可能性が高いです。
たとえば、EVメーカーは現在中国で勢いがあり、EVメーカーに限らず、リチウム電池を取り扱う企業の将来性も明るいです。
企業の名前だけで判断せずに、業界の成長が今後見込めるのかについても調べてから投資をしましょう。
中国の株価指数を確認する
中国株を選ぶ際は、株価指数を確認しましょう。
株価指数を見る習慣をつけておくと、優良な中国株に出会える確率があがります。
中国株の株価指数を確認する際は、中国の代表的な指数である「上海総合指数」を確認します。
株価指数では、次の数値を確認しましょう。
株価指数 | 確認方法 |
---|---|
PBR | 数値が低いほど割安 |
PER | 数値が低いほど割安 |
ROA | 数値が高いほど優良株 |
ROE | 数値が高いほど優良株 |
配当利回り | 数値が高いほど割安 |
とくに、PER(株価収益率)とPBR(株価純資産倍率)は、割安な株であるか判断する重要な指数です。
PERは企業の収益率に対して、割安であるかを測る数値です。
対して、PBRは企業の純利益に対して割安であるかを測る数値で、どちらも重要度の高い指標といえます。
中国株は、日本株と比較して情報量が少ないため、株価指数から手に入る情報は貴重です。
中国の経済指標を確認する
中国株に投資する際は、経済指標にも注目しておきましょう。
経済指標を確認すると、金利の変化や物価、雇用の変化などから、株価への影響を判断できるようになります。
経済指標とは、次の4種類から判断される指標のことです。
- 金融政策
- 雇用
- 景気
- 物価
とくに景気動向を判断するうえで重要なのは、雇用と物価、金融政策などが挙げられます。
雇用の失業率の数値や、非正規社員の推移などは、株価にも影響を及ぼすため、重要な指標です。
物価指数は、中国国内の一般消費者が購入するサービスや商品の動向を数値化した指標を指します。
景気がよくなれば物価指数は伸びますが、悪くなると減少するため、中国経済の状況をつかむのに役立ちます。
また、金融政策による金利の変動も株価への影響が強く、中国株をはじめるうえで確認するべき指標です。
経済状況を確認するためにも、中国の経済指標を毎月確認する習慣をつけましょう。
中国株は少ない情報のなかで投資をするため、経済指標の確認は重要です。
まとめ
今回は、中国株の魅力やおすすめの証券会社について解説しました。
中国株は、今後大きな成長を期待できる利点や、配当利回りの高さなどから、魅力のある投資先です。
しかし変動幅が大きい点や、情報収集の難しさなどから初心者には難易度の高い投資であることも確かです。
中国株は、証券会社選びと銘柄の選び方を理解してからはじめると、初心者でも失敗を減らせます。
中国株をはじめる際は、値動き幅の大きさや為替リスクなどの注意点を理解しておき、手数料が安い、銘柄数が多いなどの特徴がある証券会社で口座開設がおすすめです。
記事で紹介した注意点や銘柄を参考に、まずは手数料の安い楽天証券やSBI証券で口座開設をしましょう。