借金返済シミュレーションは、現在の借金をどのようにして返済するのかを計画する際に利用する便利なツールです。
しかし使い方がよくわからず、借金返済シミュレーションの利用方法が知りたいと悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。
借金返済シミュレーションは、簡単な情報を入力するのみで、月々の返済金額や返済期間をシミュレーションできます。
この記事では、借金返済シミュレーションの特徴や利用方法、借金の返済が難しい場合の対処法などをまとめました。借金を計画通りに返済したい方は、本記事を読んでシミュレーションを活用しましょう。
借金返済シミュレーションの特徴
借金返済シミュレーションの特徴は、次のとおりです。
- 毎月の返済計画がスムーズに立てられる
- 返済の可視化ができるため精神的負担が減る
また、借金減額シミュレーションとの違いも解説するので、計画的に借金を返済したい方は一つずつ確認してみましょう。
毎月の返済計画がスムーズに立てられる
借金返済シミュレーションを利用すると、毎月の返済計画がスムーズに立てられます。
毎月の返済金額や返済にかかる期間などを算出して、元金と比べてどれほど返済額が必要かわかるためです。
借金額や金利、返済期間によって毎月の返済額は変化するため、借金返済シミュレーションを利用せずに返済計画を立てるのは難しいでしょう。
借金返済シミュレーションを利用していない方の中には、将来の返済計画を建てられていない方も多いのではないでしょうか。
毎月の返済計画を立てると、手元にどれほどのお金を残しておけば、スムーズに返済できるのかがわかるため、返済を延滞する心配がなくなります。
借金がある方は、借金返済シミュレーションで毎月の返済計画を立ててみてください。
返済の可視化ができるため精神的負担が減る
借金返済シミュレーションを利用すると、返済が可視化でき、精神的な負担が減ります。
借金返済シミュレーションを利用せずに毎月の返済額を算出するのは難しいです。漠然と高額な借金があると把握していても、返済計画は立てられません。
なかには、借金が高額で、返済できるのかどうか不安に思っている方も多いのではないでしょうか。
現在自身にどれほどの借金があり、どれほどのペースで返済すればいつまでに完済できるのかが確認できれば、精神的な負担は減ります。
借金を抱えており、負担に感じている方は、借金返済シミュレーションを利用してみてください。
借金返済シミュレーションと借金減額シミュレーションの違い
借金返済シミュレーションとは別に、借金減額シミュレーションと呼ばれるサービスもあります。借金返済シミュレーションは、毎月の返済金額や返済にかかる期間などを算出できるツールです。
一方、借金減額シミュレーションは、現在の状態で完済を目指すための診断ツールではありません。借金の金額や借入期間などを入力し、どれほど減額できるのかを確認するツールです。
借金返済シミュレーションと同様に、簡単な質問に回答するのみで結果が表示されるため、気になる方は一度試してみてください。
借金返済の計算方法
借金返済の計算方法は、次のとおりです。
- 返済期間から月々の返済金額を算出
- 月々の返済金額から返済期間を算出
- 支払い利息額を算出
順番に解説します。
返済期間から月々の返済金額を算出する方法
返済期間から月々の返済金額を算出する際に必要な情報は、次のとおりです。
- 借入金額
- 借入金利
- 返済月数
返済期間によって、返済金額がどのように変化するのかが知りたい方は、上記の情報が必要です。
借入金額は借金額で、金利は借り入れた期間によって異なります。返済月数を間違えると、正確な数字を計算できないため注意してください。
月々の返済金額から返済期間を算出する方法
月々の返済金額から返済期間を算出する際に必要な情報は、次のとおりです。
- 借入金額
- 借入金利
- 月々の返済希望金額
自身の借金をどれほどの期間で返済するべきなのか確認したい方におすすめです。
自身で計算すると、非常に複雑な計算式になりますが、借金返済シミュレーションを利用すれば、簡単に結果が表示されます。
支払い利息額を算出する方法
借金に対する利息の総額は、返済期間から月々の返済金額を算出する方法、月々の返済金額から返済期間を算出する方法のどちらを実行しても表示されます。
そのため、必要な情報は、次のとおりです。
- 借入金額
- 借入金利
- 返済月数か月々の返済希望金額
利息は返済する期間に応じて変動するため、気になる方も多いでしょう。
借金返済シミュレーションで何度も確認し、納得がいく内容で返済計画を立ててみてください。
返済額別の実際の返済シミュレーション
ここでは、実際に返済額別の返済シミュレーションを実施します。
現在借金がある方は、自身に近いシミュレーションを参考にしてみてください。
50万円の場合の返済シミュレーション
返済回数 | 毎月の返済額 | 利息合計額 | 返済合計額 |
---|---|---|---|
50回 | 14,285円 | 214,250円 | 714,250円 |
120回 | 9,009円 | 581,080円 | 1,081,080円 |
180回 | 8,052円 | 949,360円 | 1,449,360円 |
※金利を年18.0%と想定した場合の内容です
100万円の場合の返済シミュレーション
返済回数 | 毎月の返済額 | 利息合計額 | 返済合計額 |
---|---|---|---|
50回 | 27,017円 | 350,850円 | 1,350,850円 |
120回 | 16,133円 | 9305,960円 | 1,9305,960円 |
180回 | 13,995円 | 1,5109,100円 | 2,519,100円 |
※金利を年15.0%と想定した場合の内容です
200万円の場合の返済シミュレーション
返済回数 | 毎月の返済額 | 利息合計額 | 返済合計額 |
---|---|---|---|
50回 | 54,035円 | 701,750円 | 2,701,750円 |
120回 | 32,266円 | 1,871,920円 | 3,871,920円 |
180回 | 27,991円 | 3,038,380円 | 5,038,380円 |
※金利を年15.0%と想定した場合の内容です
300万円の場合の返済シミュレーション
8万1,052円返済回数 | 毎月の返済額 | 利息合計額 | 返済合計額 |
---|---|---|---|
50回 | 81,052円 | 1,052,600円 | 4,052,600円 |
120回 | 48,400円 | 2,808,000円 | 5,808,000円 |
180回 | 41,987円 | 4,557,660円 | 7,557,660円 |
※金利を年15.0%と想定した場合の内容です
借金返済シミュレーション前にするべきこと
借金返済シミュレーション前にするべきことは、次のとおりです。
- 生活費の確保
- 抱えている借金を把握
- 金利分の返済を踏まえて返済計画を立てる
一つずつ解説します。
生活費を確保する
借金返済シミュレーションを利用する際は、事前に生活費を確保しましょう。生活費が確保できていれば、他のお金を借金の返済に充てられるとわかるため、返済するお金がない状況になりません。
これまでスムーズに返済できていなかった方の中には、返済するはずのお金を浪費した経験がある方も多いのではないでしょうか。
借金返済シミュレーションを利用する前に、生活に必要なお金を確保し、スムーズに返済できるように準備しましょう。
抱えている借金について把握しておく
借金返済シミュレーションの利用を検討している方は、事前に抱えている借金を把握しましょう。
借金の全体像が把握できていない場合、正しい返済計画を立てられません。
とくに、複数の業者や機関からお金を借りている場合は、借金額や金利などが異なる場合が多いため、事前に確認する必要があります。
スムーズに借金を返済したい方は、借金返済シミュレーションの前に抱えている借金の詳細を把握しましょう。
金利分の返済を踏まえて返済計画を立てる
借金返済シミュレーションを利用する際は、金利分の返済を踏まえて返済計画を立てましょう。
金利は借りている業者や機関によって異なるため、借金ごとに発生している利息を把握しないと、正しい返済計画を立てられません。
また、利息制限法によって決められている上限金利を超えていないのかを確認する意味もあります。
利息制限法では、20.0%を超える金利の設定を禁止しており、万が一上限を超える金利でお金を借りている場合は、過払い金請求を実行すると戻ってきます(2010年6月以前の借金の場合)。
貸金業法と出資法が改正された2010年6月以前の借金は、過払い金請求の対象になる可能性があるため、該当する方は必ず金利を確認してみてください。
返済が厳しいときの対処法
借金の返済が厳しいときの対処法は、次のとおりです。
- 銀行カードローンから借り入れる
- おまとめローンを活用
- 過払い金返還請求で借金を減らす
- 債務整理で借金を減らす
順番に解説します。
低金利の銀行カードローンから借り入れる
借金の返済が厳しいときは、安心の金利の銀行カードローンから借り入れましょう。
銀行カードローンは、消費者金融系カードローンと比較して、低い金利で借り入れられます。
現在の借金よりも安心金利の銀行カードローンから借りる場合、利息を抑えられるため、非常にお得です。
一例として、銀行カードローンの金利をいくつか紹介します。
銀行名 | 金利 |
---|---|
三井住友銀行カードローン | 1.5〜14.5% |
楽天銀行スーパーローン | 年1.9〜14.5% |
みずほ銀行カードローン | 2.0〜14.0% |
消費者金融系カードローンは、最高金利が18.0%程度に設定されているため、銀行カードローンの方がお得に借りられます。
しかし、銀行カードローンの審査のハードルは高く、借りられない可能性もあると理解しておきましょう。
おまとめローンを活用する
借金の返済が厳しいときは、おまとめローンの利用を検討しましょう。
おまとめローンとは、複数の借入先がある場合に、金利が低い借入先に借金をまとめる方法です。
なかには、おまとめローン専用の商品を提供しているカードローン会社もあります。
おまとめローンを利用すると、金利が下がり、総支払い額を抑えられるメリットがあります。また、返済先が一つにまとまるのも嬉しいポイントです。
複数の借入先があると、返済する業者や返済日が異なるため手間がかかりますが、おまとめローンであれば負担を軽減できます。
自身の借金の金利を把握し、低い金利で借りられる業者を探してみてください。
過払い金返還請求で借金を減らす
借金の返済が厳しいときは、過払い金返還請求で借金を減らしましょう。
過払い金返還請求とは、払い過ぎた利息を返還するように求める手続きです。2010年6月17日以前は、上限金利が29.2%でしたが、2010年6月18日以降は20%に変更されました。
そのため、2010年6月17日以前にお金を借りている方の中には、利息を払い過ぎている方がいます。
あてはまる方が過払い金返還請求を実行すると、払い過ぎた利息が戻ってくることから、現在の借金の返済に充てれば、実質借金を減額できます。
対象外の方は借金を減らせませんが、少しでも過払いの可能性がある方は、弁護士事務所に相談してみましょう。
過払い金の請求を弁護士に任せるメリット
過払い金の請求を弁護士に任せるメリットは、次のとおりです。
- 書類作成の手間が省ける
- 債権者との連絡が不要
- 裁判の手続きが不要
弁護士に依頼すると、自身の代わりに手続きに必要な書類の作成や債権者との連絡のやり取り、裁判の手続きなどが代行されます。
自身でも過払い金を請求できますが、書類作成や過払い金の計算などをおこなう必要があり、非常に面倒です。
費用はかかるものの、弁護士に依頼すると手間を省けるため、まずは弁護士事務所の無料相談を利用してみてください。
債務整理で借金を減らす
借金の返済が厳しいときは、債務整理で借金を減らしましょう。
債務整理とは、借金を減額したり利息をカットしたりして、完済を目指す公的な制度です。
債務整理には次の3つの種類があり、それぞれ特徴が異なります。
債務整理の種類 | 内容 |
---|---|
任意整理 | 利息がカットされる |
個人再生 | 借金の元本が大幅に減額される |
自己破産 | 返済義務が免除される |
最も効力が大きいのは自己破産です。すべての借金の返済義務が免除されるため、返済の必要がなくなります。
しかし、自動車や不動産などの価値がある財産がすべて差し押さえられ、債権者に還元されます。
他の債務整理も、ローンの審査に落ちるようになったり、クレジットカードが利用停止になったりするなど、デメリットが大きいです。
安易に債務整理を実行するのではなく、メリットとデメリットを考慮して、慎重に実行するかどうか決めましょう。
債務整理を弁護士に任せるメリット
債務整理を弁護士に依頼するメリットは、次のとおりです。
- 自身に最適な債務整理を実行できる
- 取り立てが止まる
- 面倒な手続きが不要
債務整理は、自身でも実行できます。
しかし、最適な債務整理を選ぶ必要や、面倒な手続きをおこなう必要があります。
一方、弁護士に依頼すると、プロの目線で最適な債務整理が選定され、手続きも代行されることから、手間がかかりません。
債権者との交渉も弁護士が代理でおこなうため、自身に有利な状態で手間をかけずに債務整理を実行したい方は、弁護士に依頼しましょう。
まとめ
今回は、借金がある方に向けて、借金返済シミュレーションの特徴や計算方法、実際のシミュレーションなどを解説しました。
借金返済シミュレーションを活用すると、毎月の返済金額や返済にかかる期間などを算出できます。
現在借金があるものの、計画通りに返済できていない方は、借金返済シミュレーションで返済計画を立ててみてください。