iDeCo(イデコ)おすすめの金融機関や銘柄は?選び方やメリット・デメリットについて解説

iDeCo(イデコ)おすすめの金融機関や銘柄は?選び方やメリット・デメリットについて解説

老後資金が必要といわれている昨今、私的年金制度の一つであるiDeCo(イデコ)が注目を集めています。

しかしiDeCoを取り扱っている金融機関は多数あり、さらに商品も自身で選ぶ必要があるため、なかなか手を出せない方も多いでしょう。

本記事ではiDeCoの概要を解説したうえで、おすすめの金融機関や銘柄を厳選して紹介します。

またiDeCoのメリットやデメリットもあわせて解説するので、iDeCoをはじめようか悩んでいる方はぜひ参考にしてみてください。

目次

iDeCo(イデコ)の基本情報

iDeCoは公的年金とは別で受け取れる私的年金制度の一つで、正式名称を個人型確定拠出年金といいます。

20歳以上、60歳未満で一定の条件を満たしている方であれば、原則として誰でも加入できます。

公的年金とは異なり加入は任意で、掛金も自身で設定して拠出できる点が特徴です。

またiDeCoは投資信託や保険商品など、運用商品を自身で選んで運用するシステムとなります。

もちろん運用益も給付対象であるため、運用期間が長ければ長いほど受け取れる金額が多くなる傾向にあります。

iDeCo(イデコ)金融機関の3つの選び方

iDeCoの口座を開設する際は、次の3点を基準に金融機関を選びましょう。

  • 投資したい商品があるかどうかで決める
  • 運用管理にかかる手数料で決める
  • サービスの充実度で決める

金融機関を選ぶときのポイントについて、それぞれ詳しく解説します。

投資したい商品があるかどうかで決める

iDeCoの商品は金融機関によって異なるため、投資したい商品の有無は必ずチェックしましょう

もしもチェックせずにiDeCoの口座を開設した場合、商品選びをする際に目当ての商品が見つからない可能性があるからです。

どのような商品を取り扱っているのかは、金融機関の公式サイトで確認できます。

とくに投資信託でiDeCoをはじめようと考えている方は、事前に公式サイトの運用商品一覧をチェックしてみてください。

運用管理にかかる手数料で決める

iDeCoの運用管理には毎月手数料が発生するのですが、金額は金融機関によって異なります。

数百円の差だとしても、何年も積み立てを続けていると手数料のコストは想像以上の負担になるでしょう。

手数料で損をしないためにも、基本的には手数料が安い金融機関がおすすめです。

金融機関を選ぶ際には、毎月の手数料がどの程度なのかを必ず確認してみてください

サービスの充実度で決める

サービスの充実度も、金融機関によって異なるポイントです。

自身が求めるサービスが充実している金融機関を選べば、スムーズな運用が可能になるでしょう。

iDeCoに関連するサービスの例は次のとおりです。

  • インターネットでの掛金変更や商品の入れ替え
  • ロボアドバイザーのアドバイス
  • セミナーの開催(Web、対面)
  • 店舗対応
  • 節税シミュレーション

インターネットでiDeCoの資産運用を完結したい方は、Webサービスが充実している金融機関を選びましょう。

反対に、店舗で相談しながらiDeCoをはじめたいと考えている方には、店舗対応が可能な金融機関がおすすめです。

iDeCo(イデコ)のおすすめ金融機関7選

iDeCoにおすすめの金融機関7選をピックアップしました。

  • SBI証券
  • 松井証券
  • 楽天証券
  • マネックス証券
  • LINE証券
  • 野村證券
  • auカブコム証券

金融機関の特徴やおすすめする理由を解説するので、ぜひ参考にしてみてください。

SBI証券

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加入時手数料2,829円
口座管理手数料171円
取り扱い商品数投資信託:84本保険商品:2本定期預金:2本

SBI証券は、SBIホールディングス傘下の証券会社です。

【SBI証券のおすすめポイント】
  • 投資信託の取り扱い銘柄が多い
  • 定期預金と保険商品も複数種類を取り扱い

iDeCoの取り扱い商品数は、証券会社の中でもトップクラスを誇ります。

投資信託の数は84本にも上り、インデックスファンドやアクティブファンド、国内、海外などさまざまな種類が取り揃えられています。

サイト内には商品の人気ランキングが掲載されているため、商品選びの参考になるでしょう。

投資信託のみでなく、定期預金と保険商品を選択できる点もSBI証券の大きな強みです。

幅広い選択肢から商品を選びたい方は、SBI証券でiDeCoをはじめてみましょう。

松井証券

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加入時手数料2,829円
口座管理手数料171円
取り扱い銘柄数投資信託:39本保険商品:なし定期預金:1本

松井証券は1918年に創業し、1931年に設立された老舗の証券会社です。

【松井証券のおすすめポイント】
  • 低コストの商品をラインナップ
  • 創業100年を超える信頼と実績

松井証券の最も大きな特徴は、低コストのインデックスファンドを多数ラインナップしている点です。

投資信託の商品39本のうち、34本はインデックスファンドとなります。

インデックスファンドはアクティブファンドよりもコストが低く抑えられており、1本保有するのみで幅広く分散投資ができるメリットがあります。

また松井証券は創業100年以上の実績を持つ安心の大手企業であり、長期にわたる投資が必要なiDeCoにぴったりです。

低コストなインデックスファンドに投資したい方、証券会社の信頼性を重視する方は松井証券を検討してみましょう。

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楽天証券

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加入時手数料2,829円
口座管理手数料171円
取り扱い銘柄数投資信託:31本保険商品:なし定期預金:1本

楽天証券は、楽天グループが運営する証券会社です。

【楽天証券のおすすめポイント】
  • iDeCoに適した投資信託のみを厳選
  • 楽天グループ関連のサービスを受けられる

楽天証券ではファンドアナリストが厳選した、低コストかつ運用実績がよい商品のみを厳選しています。

いずれもiDeCoに適した投資信託であるため、どのような商品を選べばよいのか迷っている初心者の方におすすめです。

また楽天証券でiDeCoをはじめると、次のような楽天グループ関連のサービスを受けられます。

  • 楽天Kobo:NISA、iDeCo限定の無料書籍を閲覧可能
  • 楽天マガジン:無料期間が31日間から90日間に延長
  • 楽天市場:バースデークーポンの当選率が3倍にアップ

投資のプロが厳選した商品でiDeCoを運用しつつ、楽天グループのサービスも受けたい方におすすめです。

マネックス証券

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加入時手数料2,829円
口座管理手数料171円
取り扱い銘柄数投資信託:26本保険商品:なし定期預金:1本

マネックス証券は、マネックスグループ株式会社の子会社にあたる証券会社です。

【マネックス証券のおすすめポイント】
  • ロボアドバイザーが最適なプランを提案
  • iDeCo専用ダイヤルは土曜日も対応

マネックス証券は投資初心者の方に向けたサポートが充実している点が特徴です。

iDeCoをこれからはじめようと考えている方は、まずロボアドバイザーによる「iDeCoポートフォリオ診断」を受けてみましょう。

簡単な質問に答えるのみで、自身におすすめの資産分配が詳しく表示されます。

またマネックス証券にはiDeCo専用ダイヤルが用意されており、平日と土曜日に利用が可能です。

充実したサポートを受けながらiDeCoを運用したい方は、マネックス証券を検討してみてください。

LINE証券

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加入時手数料2,829円
口座管理手数料171円
取り扱い銘柄数投資信託:24本保険商品:なし定期預金:1本

LINE証券は、LINE Financialと野村ホールディングスが共同出資で運営する証券会社です。

【LINE証券のおすすめポイント】
  • 大手の野村證券が運営している
  • インターネット上で申し込みが完結する

LINE証券はスマートフォン向けの投資サービスとして、大手の野村證券が運営をしています。

野村證券は1925年に設立された歴史ある証券会社なため、信頼性は高いとみて問題ないでしょう。

LINE証券はインターネット上で申し込みが完結するため、スマートフォンさえあれば気軽にiDeCoをはじめられます

必要書類もWebからアップロードすればよいため、手間がかかる郵送も必要ありません。

スマートフォンでiDeCoの運用管理をしたい方は、LINE証券を検討してみましょう。

野村證券

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加入時手数料2,829円
口座管理手数料171円
取り扱い銘柄数投資信託:31本保険商品:なし定期預金:1本

野村證券は、野村グループ傘下の証券会社です。

【野村證券のおすすめポイント】
  • セミナーや市場情報などが充実している
  • HDI-Japanからサポートの五つ星評価を得ている

野村證券は定期的にセミナーを開催しており、投資のことを学ぶ機会があります。

また市場情報や確定拠出年金ニュースなども配信しているため、iDeCoを運用するうえで役に立つ最新情報をキャッチしたい方におすすめです。

野村証券はサポート力にも定評があり、HDI-Japanからは三部門で五つ星の評価を得ています。

Webサポート、電話対応ともに高評価を得ているため、サポート力を重視する方は野村證券を検討してみてください。

auカブコム証券

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加入時手数料2,829円
口座管理手数料171円
取り扱い銘柄数投資信託:26本保険商品:なし定期預金:1本

auカブコム証券は、三菱UFJフィナンシャル・グループに属する証券会社です。

【auカブコム証券のおすすめポイント】
  • au ID登録者には毎月Pontaポイントが還元される
  • iDeCoの専用アプリで資産管理が可能

iDeCoの口座にau IDの利用登録をすると、運用残高に応じて毎月Pontaポイントが還元されます。

au通信契約のある方はポイント還元率が2倍になるため、とくにauユーザーの方におすすめです。

またauカブコム証券はiDeCoの専用アプリを提供しており、スマートフォンで簡単に資産管理が可能です。

現在の運用状況やシミュレーション、さらに運用スタイルの変更もアプリからできます。

auで通信契約をしている方やスマートフォンの資産管理に興味がある方は、auカブコム証券を利用してみましょう。

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iDeCo(イデコ)銘柄の4つの選び方

iDeCoの銘柄を選ぶときのポイントは次の4つです。

  • 元本確保型か元本変動型で選ぶ
  • 投資をおこなう地域で選ぶ
  • 運用の方法で選ぶ
  • 投資対象で選ぶ

銘柄選びのポイントについて詳しく解説します。

元本確保型か元本変動型で選ぶ

iDeCoの商品には大きく分けて元本確保型と元本変動型の2種類があります。

それぞれの特徴は次のとおりです。

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iDeCoの種類商品の種類特徴
元本確保型・定期預金
・保険商品
・元本と利回りを得られる
・元本割れのリスクがない
・金利が低く資産を大きく増やすのは難しい
元本変動型・投資信託・運用が成功すれば利益を増やせる
・インフレに対応可能
・元本保証はなし

元本確保型は、積み立てた元本を確実に得られるため低リスクで運用できます。

一方、金利は低いため資産を大きく増やすのには向いていません。

投資信託は元本保証こそないものの、成功すれば大幅に資産を増やすことができます。

安全を取って元本確保型にするのか、多少のリスクを取って元本変動型にするのかを決めたうえで商品を選定しましょう

投資をおこなう地域で選ぶ

投資信託でiDeCoを運用する場合は、投資先の地域で選ぶ方法がおすすめです。

iDeCoの投資信託は、国内のみならず海外の株式や債券もラインナップされています。

国内の方が低リスクである一方、大きなリターンを期待できるのは外国になります。

一口に外国といっても、全世界や先進国、新興国などさまざまな種類があるため、リスクとリターンを加味したうえで投資する地域を選びましょう。

運用の方法で選ぶ

投資信託の運用方法には、主に次の2つがあります。

  • インデックスファンド
  • アクティブファンド

インデックスファンドは市場指数との連動を目指すため、安定した利益を得られる点がメリットです。

また信託報酬(手数料)も低めであるため、低コストで運用できます。

一方のアクティブファンドは、市場指数を上回ることを目指して運用します。

信託報酬は高めですが、大きなリターンを得られる可能性が高いです。

投資対象で選ぶ

iDeCoの投資対象は主に次の4つに分けられます。

  • 債券
  • 株式
  • コモディティ
  • 不動産(REIT)

債券はリスクが元本割れのリスクが低い分、リターンも低くなります。

そのため、目標とするリターンが高めな場合は株式に絞って投資してもよいでしょう

コモディティや不動産などはそれぞれ値動きが異なるため、分散投資がしたい方におすすめです。

すべての投資対象を幅広く保有したい方は、バランス型の投資信託を選びましょう。

iDeCo(イデコ)のおすすめ銘柄7選

iDeCoのおすすめ銘柄7選をピックアップしました。

  • eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
  • eMAXIS Slim 全世界株式(オールカントリー)
  • ひふみ年金
  • セゾン資産形成の達人ファンド
  • 第一のつみたて年金保険
  • みずほDC定期預金
  • 楽天・全米株式インデックス・ファンド

銘柄選びに迷っている方は、ぜひ参考にしてみてください。

eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)

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ファンド名eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
投資種別外国株式
運用方法インデックス型
信託報酬0.09372%
組入銘柄Apple、Microsoft、Amazonなど

 eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)は、アメリカの代表的な株価指数との連動を目指すインデックス型ファンドです。

アップルやマイクロソフトをはじめとする、アメリカの上位企業に投資できる点が大きな強みとなります。

また信託報酬も0.09372%と低く設定されているため、余計なコストをかけずに運用できます。

eMAXIS Slim 全世界株式(オールカントリー)

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ファンド名eMAXIS Slim 全世界株式(オールカントリー)
投資種別外国株式
運用方法インデックス型
信託報酬0.1133%
組入銘柄Apple、Microsoft、Amazonなど

eMAXIS Slim 全世界株式(オールカントリー)は、先進国と新興国を含むオール・カントリー・ワールド・インデックスとの連動を目指すファンドです。

組入銘柄は約3,000と非常に幅広いため、分散投資でリスクを低減したい方に向いています

信託報酬も0.1133%と低めなため、全世界に分散投資したい方はeMAXIS Slim 全世界株式(オールカントリー)を選びましょう。

ひふみ年金

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ファンド名ひふみ年金
投資種別国内株式
運用方法アクティブ型
信託報酬0.836%
組入銘柄東京海上ホールディングス、日本電信電話、味の素

ひふみ年金は、日本の成長企業に投資できるアクティブ型ファンドです。

投資先は日本企業が大半を占めており、利回りはやや低めになります

リスクを分散したい方は、海外株式のファンドと組み合わせて運用しましょう。

セゾン資産形成の達人ファンド

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ファンド名セゾン資産形成の達人ファンド
投資種別外国株式、国内株式
運用方法アクティブ型
信託報酬0.572%
組入銘柄コムジェスト・ヨーロッパ・ファンド80、バンガード米国オポチュニティファンド、FSSAアジア・フォーカス・ファンド

セゾン資産形成の達人ファンドは、厳選した世界中の企業に投資できるアクティブ型ファンドです。

外国株式と国内株式がバランスよく組み入れられているため、日本を含む世界中の企業に分散投資したい方に向いています

信託報酬は0.572%と、日本株式を取り扱うファンドの中では低めに設定されている点も高評価です。

第一のつみたて年金保険

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商品名第一のつみたて年金保険
分類保険商品
保証期間5年または10年

第一のつみたて年金保険は、第一生命が販売する年金保険です。

元本確保型であるため、元本割れのリスクを避けつつ長期的に利回りを積み上げてたい方におすすめです。

なお、取り扱っている証券会社は限られているため、iDeCoの口座を開設する前に確認しておきましょう。

みずほDC定期預金

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ファンド名みずほDC定期預金
分類定期預金
預入期間1年

みずほDC定期預金は、みずほ銀行が運用する定期預金の商品です。

1年間の満期を迎えた時点での金利が元本に組み入れられる仕組みとなっており、少しずつ利回りを積み上げられます。

元本確保型で安全にiDeCoを運用したい方におすすめです

楽天・全米株式インデックス・ファンド

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ファンド名楽天・全米株式インデックス・ファンド
投資種別外国株式
運用方法インデックス型
信託報酬0.132%
組入銘柄Apple、Microsoft、Amazonなど

楽天・全米株式インデックス・ファンドは、米国株式市場との連動を目指すインデックス型ファンドです。

アメリカの大企業や中小企業を含む約4,000銘柄に投資できます

楽天証券で口座開設をする予定の方は、楽天・全米株式インデックス・ファンドを候補に入れて検討してみてください。

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iDeCo(イデコ)の5つのメリット

iDeCoのメリットは、主に次の5つです。

  • 掛金が所得控除の対象になる
  • 運用益に税金がかからない
  • 受け取り時も控除対象になる
  • 少額の掛金からはじめられる
  • 優良商品が多い

それぞれのメリットを解説します。

掛金が所得控除の対象になる

iDeCoで拠出した掛金はすべて所得控除の対象になるため、翌年に支払う所得税と住民税が低くなります

たとえば毎月の掛け金が2万円で、所得税と住民税率が10%の場合、年間4万8,000円の節税になる計算です。

iDeCoは原則として60歳までの長期にわたって続けるものであるため、節税のメリットは非常に大きいといえるでしょう。

なお、軽減される税金額は年収や掛金によって異なります。

運用益に税金がかからない

iDeCoを運用して発生した利益には税金が一切かかりません

通常であれば投資信託で利益が発生した場合、所得税15.315%、住民税5%の税金が発生します。

iDeCoなら運用益が出ても税金が発生しないうえ、再投資による複利効果を高められます。

受け取り時も控除対象になる

iDeCoは受け取る際にも控除を受けられます。iDeCoの受け取り方法は次の3つです。

  • 年金(一括)
  • 一時金(分割)
  • 年金+一時金(組み合わせ)

年金として受け取る場合は公的年金等控除、一時金として受け取る場合は退職所得控除を受けられます

受け取り時にも節税ができるのは、iDeCoならではのメリットといえます。

少額の掛金からはじめられる

iDeCoの最低拠出金額は5,000円となっており、1,000円単位で掛金を設定できます。

自身の収入に鑑みて、生活に支障のない範囲内で掛金を設定できる点が大きなメリットです。

なお、iDeCoの掛金を変更できるのは1年に1回限りです。

また変更手続きには1か月〜2か月ほどの時間を要するため、掛金はよく考えて決めましょう。

優良商品が多い

iDeCoは基本的に優良商品のみが厳選されています。

あくまでも老後資金を貯めることを目的とした制度であるため、極端にリスクの高い商品や、手数料が高い商品はありません

そのため、安心して運用できる優良商品の中から銘柄を選定できます。

iDeCo(イデコ)の3つのデメリット

iDeCoには多くのメリットがある一方、次のようなデメリットも存在します。

  • 60歳までお金を引き出すことができない
  • 毎月の掛金に上限が設定されている
  • さまざまな手数料が必要になる

それぞれのデメリットを解説します。

60歳までお金を引き出すことができない

iDeCoで積み立てたお金は、原則として60歳までは引き出すことができません

解約もできないため、60歳以降に受け取る前提で加入する必要があります。

また60歳から給付金を受け取るためには、通算加入者等期間が10年以上でなければなりません。

もしも通算加入者等期間が10年未満の場合は、受取可能年齢が引き延ばされます。

そのため、iDeCoは余裕を持ってはじめることが大切です。

毎月の掛金に上限が設定されている

iDeCoの毎月の掛け金は、加入者の職業によって上限が決まっています。職業別の上限は次のとおりです。

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被保険者種別職業の例上限金額
第1号被保険者自営業、学生、フリーターなど月額6万8,000円(年額81万6,000万円)
第2号被保険者会社に企業年金がない会社員月額2万3,000円(年額27万6,000円)
企業型DCに加入している会社員月額2万円(年額24万円)
DB加入者、公務員月額1万2,000円(年額14万4,000円)
第3号被保険者専業主婦(主夫)月額2万3,000円(年額27万6,000円)

不安定な職業である自営業やフリーターは上限金額が高めに設定されていますが、会社員や専業主婦(主夫)などは毎月約2万円と低めです。

また公務員は退職金に恵まれているため、上限金額は最も低い1万2,000円となります。

さまざまな手数料が必要になる

iDeCoを利用する際には、手数料が必要になります。主な手数料は次のとおりです。

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手数料の種類金額頻度
加入・移換時手数料2,829円初回1回のみ
口座管理手数料国民年金基金連合会:105円
事務委託先金融機関:66円
運営管理機関:0円~500円以上
掛金納付の都度
還付手数料1,048円国民年金の未納が発覚する都度
※料金はすべて税込表示です。

口座管理手数料について、国民年金基金連合会と事務委託先金融機関に支払う金額はどの証券会社も一律ですが、運営管理機関の手数料には差があります。

手数料も積み重なれば大きな金額となるため、可能であれば運営管理機関の口座管理手数料が無料の金融機関を選びましょう。

本記事で紹介した証券会社は、いずれも運営管理機関の口座管理手数料が無料なため、余計なコストをかけずにiDeCoを運用できます。

iDeCo(イデコ)に関して知っておきたいQ&A

iDeCoに関して、知っておきたいQ&Aは次のとおりです。

  • iDeCo(イデコ)は年末調整や確定申告が必要?
  • iDeCo(イデコ)とNISAの違いは?
  • iDeCo(イデコ)は途中で解約しても大丈夫?
  • iDeCo(イデコ)を運用中に転職や退職をしても問題ない?

それぞれの質問に回答します。

iDeCo(イデコ)は年末調整や確定申告が必要?

iDeCoで節税の恩恵を受けるためには、年末調整や確定申告が必要になります

会社員や公務員の方で個人的にiDeCoを運用している場合、会社に小規模企業共済等掛金控除証明書を提出しましょう。

iDeCoの掛金を給与から天引きにしている場合、何も手続きせずとも会社が税金の計算をします。

自営業やフリーランスの方は、確定申告の際に小規模企業共済等掛金払込証明書に記載されている金額を記入しましょう。

収入がない専業主婦(主夫)の方は、年末調整や確定申告が不要です。

ただし扶養の範囲内で働いている場合は、確定申告をすると節税の恩恵を受けられます。

iDeCo(イデコ)とNISAの違いは?

iDeCoとNISAの違いは次のとおりです。

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項目iDeCoNISA
資金の引き出し60歳以降いつでも自由
掛金の最低額5,000円100円
年間の上限額14万4,000円~81万6,000円360万円
所得控除ありなし
投資商品投資信託保険商品定期預金投資信託ETF

iDeCoは老後資金の形成が目的であるため60歳まで引き出せませんが、NISAは好みのタイミングで自由に引き出しできます。

老後資金をコツコツと貯めたい方はiDeCo、柔軟に資産運用したい方はNISAがおすすめです。

なお、iDeCoとNISAは併用が可能です。併用してリスクを分散すれば、より安全な資産設計ができるでしょう。

iDeCo(イデコ)は途中で解約しても大丈夫?

iDeCoの途中解約は原則としてできません。

途中解約の条件は次のとおりです。

  • 加入者が死亡した場合
  • 加入者が高度障害者になった場合
  • 加入者が一定の条件を満たしており、掛金を脱退一時金として受け取る場合

脱退一時金を受け取る条件はこちらです。

  • 第1号被保険者かつ保険料免除者である
  • 障害給付金の受給者ではない
  • iDeCoの掛金支払期間が1か月以上3年以下、または掛金が25万円以下
  • iDeCoまたは企業型DCの加入資格を喪失してから2年以下
  • 企業型DCから脱退一時金を受け取っていない

上記の条件をすべて満たさなければ解約できないため、iDeCoの解約は非常に難しいと言えます

基本的には60歳まで加入する前提でiDeCoをはじめましょう。

iDeCo(イデコ)を運用中に転職や退職をしても問題ない?

iDeCoの運用中に転職や退職をしても問題はありませんが、必要に応じて手続きをしなければなりません。

たとえば会社員をやめて自営業になる場合、被保険者種別の変更手続きが必要になります。

また転職先で加入資格が変わる場合にも、手続きが必要です。

転職や退職後の手続きについては、iDeCoの公式サイトか金融機関の公式サイトを確認しましょう。

まとめ

iDeCoの運用におすすめの金融機関や投資商品を紹介しました。

iDeCoは厚生労働省が提供する私的年金制度の一つです。掛金は控除の対象となるうえ、利益には税金が発生しないため、老後資金の形成に向いています。

運用する金融機関を選ぶ際は、投資商品や手数料の低さ、サービスの充実度などを重視しましょう

数ある金融機関の中でも、とくにおすすめなのはSBI証券です。投資商品が非常に豊富で、幅広い選択肢から商品を選べます。

ぜひ本記事で紹介した内容を参考に、iDeCoの運用をはじめてみてください。

<参考>
iDeCo
SBI証券
松井証券

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