お金を借りる際、個人事業主の場合は審査難易度が比較的高く、通過できないと悩みを抱える方は多いです。
カードローンには、消費者金融系、銀行、クレジットカード会社専用の3種類があり、それぞれ審査基準が設けられています。
個人事業主がカードローンの審査に通過するためには、自身に最適なものを選んだり、通過するためのコツを学んだりする必要があるでしょう。
本記事では、個人事業主でも借りられるおすすめのカードローンや、審査に通過するためのコツを詳しく解説します。
この記事を読めば、個人事業主が借りやすいカードローンや、審査の通過率を上げられるコツを理解できます。
個人事業主がカードローンを利用するメリットやデメリットについても触れるため、あわせて参考にしてみてください。
個人事業主が借りられるカードローン
個人事業主が借りられるカードローンは、次の3種類です。
- 消費者金融系カードローン
- 銀行カードローン
- クレジットカード会社の専用カードローン
それぞれの特徴や、貸付対応、生活費、事業性資金への対応有無などを詳しく紹介します。
消費者金融系カードローン
消費者金融系カードローンは、生活費と事業性資金のいずれも貸付対応をおこなう自由度の高いカードローンです。
貸金業者により、自由度の高い利用用途以外に、ビジネスローンを提供している場合があります。
ビジネスローンとは、事業資金が借りられる金融商品です。
また、消費者金融系カードローンは生活費の融資を受けつつ、別の商品で事業性資金の融資が受けられるため、利便性が非常に高いです。
ただし、金利は銀行カードローンやほかの商品と比較すると高い傾向にあり、金利を抑えて返済をおこないたい方には向いていません。
そのほか、銀行や公的融資と比較すると借り入れにおける審査の難易度が低い傾向にあるため、審査に自信のない方は消費者金融系カードローンがおすすめになります。
銀行カードローン
銀行カードローンは、経営状況が安定している個人事業主の方におすすめのカードローンです。
ただし、銀行カードローンは金融庁から厳しく監視されており、良質な顧客にお金を貸したいと考えています。
とくに、個人事業主の審査では経営安全率を重視しています。
経営安全率は、企業が破産しないかを判断する指標を指し、一般的に優良顧客と認識されるためには15%以上が必要です。
勤務先企業の経営安全率が15%以上の場合は、赤字になるリスクが低いため、銀行カードローンの審査に通過しやすくなります。
しかし、経営安全率が0%に近い場合は、倒産リスクから銀行カードローンの審査に通過しにくいといえるでしょう。
銀行カードローンで借り入れをする場合は、事業を軌道に乗せ、安定してから申し込むと審査に通過できる可能性が高まります。
クレジットカード会社の専用カードローン
消費者金融や銀行以外に、クレジットカード会社が独自に提供しているカードローンがあります。
たとえば、株式会社クレディセゾンが提供するMONEY CARD EXは、利用限度額が100万円で金利15.0%の個人事業主向けの商品です。
事業資金の準備をしたいけどほかのカードローンでは審査に通過できない場合や、総量規制を超えた借り入れをしたい場合におすすめになります。
クレジットカード会社の専用ローンは、ほかに次のものもあります。
- 株式会社オリエントコーポレーション:CREST for Biz
- 株式会社セゾンファンデックス:カードローン
たとえば、CREST for Bizの場合は、年会費が無料で利用限度額300万円、金利6.0%〜18.0%として借り入れが可能です。
ほかのカードローンと同様に、利用額が大きいほど、金利は低下する仕組みです。
いずれも個人事業主向けのカードローンであるため、ぜひ参考にしてみてください。
個人事業主におすすめの消費者金融カードローン5選
【目的別】大手カードローン会社比較表
大手会社 | 注目ポイント | 融資時間 | 審査時間 | 公式サイト |
---|---|---|---|---|
プロミス | 最短3分※2の スピード融資 簡単診断する | 最短3分※2 | 最短3分※2 | 詳細を見る |
SMBCモビット | が運営 独自の審査が 期待できる 簡単診断する | クレカ会社最短60分※3 | 10秒簡易審査 | 詳細を見る |
アコム | 新規貸付率が 39.4〜44.7%と 他社より高め※4 簡単診断する | 最短20分※1 | 最短30分 | 詳細を見る |
アイフル | 独立した業者 他社より柔軟な審査が期待できる 簡単診断する | 銀行傘下でない最短18分※1 | 最短18分※1 | 詳細を見る |
個人事業主におすすめの次の消費者金融カードローンについて紹介します。
- プロミス(Promise)
- SMBCモビット
- アコム
- アイフル
- レイク
それぞれの限度額や融資スピード、金利などについて解説するため、ぜひ参考にしてみてください。
プロミス(Promise)
プロミス(Promise)は、金利6.3%〜17.8%であり、利用限度額が300万円の消費者金融カードローンです。
最短3分の即日融資に対応しているほか、土日祝日も融資可能であり、すぐにお金を用意したい場合に安心です。
返済期日を5日、15日、25日、末日のいずれかから自身の都合にあわせて選択できます。
また、資金は事業資金以外に生活費を利用用途として借りられます。
プロミスは担保や保証人が不要であり、満20歳以上65歳以下までの自営者の方が申し込み可能です。
申し込み方法は、自動契約機かプロミスコールからです。
信用情報や返済能力に問題がないか確認したうえで、申し込みを検討してみてください。
SMBCモビット
SMBCモビットは、金利が3.0%〜18.0%で利用限度額が800万円のカードローンです。
電話連絡や郵送物がなく、PCやスマートフォンからのWeb完結申し込みに対応しています。
申し込みから審査結果の通知まで30分で完了するほか、最短即日融資にも対応しています。
そのため、何らかの事情で今すぐにお金が必要な場合も安心といえるでしょう。
また、SMBCモビットは満20歳以上74歳以下で、安定した収入がある方が申し込み可能です。
担保や保証人については不要であり、安定した収入があればパートやアルバイトの方でも申し込みできます。
郵送物なしでの借り入れを希望する方や、即日融資を希望する方は、ぜひSMBCモビットを利用してみてください。
アコム
- 新規貸付率が他社より高め※4
- 2ステップで申込み可能
- 借り入れまでスマホ1つでOK
最短20分で融資可能 | 24時間申込 | Web完結 | 郵送物なし | ※1 | 電話なし
カードレス※1 | 無利息期間 | 保証人不要 | ※2 | 学生OK独自基準審査 |
金利 | 年3.0~18.0% |
無利息期間 | 最大30日間 |
融資時間 | 最短20分※3 |
※4.2023年10月~2024年2月の新規貸付率は39.4〜44.7%
アコムは、金利が3.0%〜18.0%であり、利用限度額が800万円の消費者金融カードローンです。
最短20分の融資に対応しており、土日も融資できるため、普段忙しい方やすぐにお金が欲しい方でも安心になります。
契約日の翌日から30日間金利が発生しない無利息サービスも設けており、少額の借り入れをする方におすすめです。
また、審査が不安な方はアコムが提供する3秒診断を利用してみてください。
年齢、年収、他社借り入れ状況を入力すれば、自身が審査に通過できるのかどうかがわかります。
アコムは、20歳以上で安定した収入や返済能力のある方が申し込み条件になります。
保証人や担保も不要であるため、自身の返済能力をシミュレーターを活用し、事前に把握したうえで申し込んでみてください。
アイフル
アイフルは、金利が3.1%〜18.0%であり、利用限度額が800万円※の消費者金融カードローンです。
※ご利用限度額50万円超、または他社を含めた借り入れ金額が100万円超の場合は源泉徴収票など収入を証明するものが必要です
最短18分※の審査と融資に対応しており、すぐにお金を用意したい場合も安心でしょう。
※お申込の状況によってはご希望にそえない場合がございます。
はじめてアイフルをはじめて利用する場合は、最大30日間の無利息期間も設けられており、金利を抑えた返済が可能です。
専用アプリがありスマートフォンのみで、申し込みから返済までできる点も特徴になります。
返済方式が借入後残高スライド元利定額リボルビング返済方式です。
不明点がある場合は、アイフルに直接問い合わせてみてください。
アイフルは、担保や保証人不要で満20歳以上69歳までの定期的な収入のある方が申し込み可能です。
金利の負担を抑えたい方や、利便性の高いカードローンを利用したい場合は、アイフルを検討してみてください。
レイク
- 業界最長の無利息期間
- 最短15秒の審査時間
- 最短25分の融資時間
即日融資可能 | 24時間申込 | Web完結 | 郵送物なし | 電話なし※1 |
カードレス | 無利息期間 | 保証人不要 | 学生OK | 独自基準審査 |
金利 | 年4.5~18.0% |
無利息期間 | 最大180日間 |
融資時間 | 最短25分 |
レイクは、金利が4.5%〜18.0%であり、利用限度額が500万円の消費者金融カードローンです。
申し込みについては、レイクの公式サイトから専用フリーダイヤルに電話をかける必要があります。
資金用途は、事業資金になりますが、開業資金は含まれない点には注意しましょう。
また、レイクでは個人事業主の事業性資金であれば、年収の3分の1を超えた借り入れが可能です。
より多くの事業資金を調達したいと考えている方は、レイクの利用が非常におすすめといえるでしょう。
レイクは、無担保、保証人不要で満20歳以上70歳以下の国内在住の方であれば、審査に通過すると融資が受けられます。
即日融資を希望する方や、少額の借り入れを検討している方は、レイクの利用を検討してみてください。
個人事業主におすすめの銀行カードローン3選
おすすめ銀行カードローン比較表
カードローン | 注目ポイント | 実質年率 | 審査スピード | 借り入れ限度額 | 公式サイト | |
---|---|---|---|---|---|---|
東京スター銀行 | 年率1.5~14.6%の安心金利 30日間の無利息期間あり 月2,000円から返済OK | 1.5~14.6%※1 | 2週間程度 | 10〜1,000万円 | 詳細を見る | |
楽天銀行 | 楽天会員は審査の優遇制度あり 専業主婦も申し込みOK | ネット銀行ならではの安心金利1.9〜14.5% | ※2 | 最短即日10〜800万円※3 | 詳細を見る | |
住信SBIネット銀行 | 年−0.5%まで金利優遇あり 申し込みから借入までWeb完結 借入・返済手数料が無料 | 1.89〜14.79% | 最短2日※4 | 10~1,000万円 | 詳細を見る |
※3 ご利用限度額及びお借入利率は審査の結果に応じて決定します。※4 仮審査は最短60分で完了しますが本審査の結果が得られるまで2日かかります。
個人事業主におすすめの銀行カードローンは、次のとおりです。
- 東京スター銀行カードローン
- 住信SBI銀行カードローン
- 楽天銀行スーパーローン
それぞれ限度額や融資速度、金利などについて解説するため、個人事業主の方はぜひ参考にしてみてください。
東京スター銀行カードローン
- 来店不要で24時間申し込み可能
- 月額2,000円から無理なく返済※1
- ご契約日から30日間利息0円※2
※1 ローン残高10万円以下の場合。月末時点のローン残高に応じて翌月の約定返済額が決定します。※2 お借り入れ日ではなくご契約日から30日間となりますのでご注意ください。
24時間申込 | Web完結 | キャッシュカード借入 | 口座開設不要 |
無利息期間 | 保証人不要 | 学生OK | 保障特約あり |
金利 | 年率1.5~14.6% ※3 |
無利息期間 | 契約日から30日間 ※4 |
月々の最低返済額 | 2,000円 ※5 |
融資時間 | 2週間程度 |
東京スター銀行カードローンは、個人事業主の方を対象とした事業資金が調達できるスタービジネスカードローンを提供しています。
金利は4.5%〜14.5%であり、融資限度額が1,000万円になります。
高額な融資ができるうえ、資金用途が自由なため、自身のニーズにあわせて借り入れが可能です。
銀行カードローンならではの低金利と高い融資限度額を提供しており、返済負担を抑えたい方や、高額融資が必要な方におすすめです。
担保、保証人が不要なうえ、満20歳以上69歳以下の方であれば、申し込みできます。
全国から申し込みができ、最短5日で審査結果が反映されます。
低金利かつ高額融資を希望する場合は、東京スター銀行カードローンの利用を検討してみてください。
- 【キャッシュプレゼント】カードローンの新規契約で1,500円がもらえる!(2024年4月30日終了予定)
- 【Web限定】東京スター銀行の新規口座開設&給与振込口座指定で1,500円キャッシュプレゼント!(終了日未定)
住信SBI銀行カードローン
- 年-0.5%の金利優待あり
- 借入・返済時のATM手数料0円
- 24時間365日Web申し込み可能
- 専用口座・カード不要
24時間申込 | Web完結 | キャッシュカード借入 | 口座開設不要 |
無利息期間 | 保証人不要 | 学生OK | 保証特約あり |
金利 | 年2.49%~14.79%※1 |
無利息期間 | ー |
月々の最低返済額 | 2,000円 |
融資時間 | 最短2日※2 |
住信SBI銀行カードローンは、個人事業主も申し込み可能な、金利が1.89%〜14.79%の銀行カードローンです。
融資限度額は1,000万円であり、高額な融資をおこないたい方におすすめです。
カードローンの利用には、個人事業主の場合は所得証明書が必要になる場合があります。
また、住信SBI銀行カードローンは、個人事業主でも担保や保証人が不要です。
住信SBI銀行カードローンの申し込み条件は、次のとおりです。
- 申し込み時の年齢が満20歳以上65歳以下
- 安定継続した収入のあること
- 保証会社の保証を受けられること
- 住信SBIネット銀行の普通預金口座を保有していること
個人事業主の方は、事前に住信SBIネット銀行の口座開設を済ませ、借り入れをおこないましょう。
楽天銀行スーパーローン
楽天銀行スーパーローンは、個人事業主が申し込める銀行カードローンです。
金利は1.9%〜14.5%であり、融資限度額は800万円になります。
申し込みがWebでおこなえるほか、いつでも全国から24時間365日全国のATMやPC、スマートフォンで利用可能です。
楽天銀行スーパーローンの申し込み条件は、次のとおりです。
- 満20歳以上〜62歳以下※1
- 日本国内に居住している方
- 毎月安定した定期収入のある方
- 楽天カード株式会社またはSMBCファイナンスサービス株式会社の保証を受けられる方※2
※1 但し、パート・アルバイトの方、及び専業主婦の方は60歳以下
※2 当行が認めた場合は不要です
担保や保証人に関しては、楽天銀行が認めた場合は不要になります。
最低金利が低く、返済負担を減らしたい方は、楽天銀行スーパーローンの利用がおすすめです。
- 【期間限定】新規入会で通常金利年1.9%~14.5%が半額の年0.95%~7.25%で利用できる!(2024年5月14日16:59終了予定)
- 【年会費・入会金無料】新規入会のみでもれなく1,000 楽天ポイントがもらえる!(終了日未定)
個人事業主のカードローン審査基準
個人事業主のカードローンでは、次の審査基準をもとに貸金業者が融資するか判断をおこないます。
- 安定した収入がある
- 創業年数が長いと資金力の証明になる
- 属性で返済能力を確認される
- 信用情報に問題がない
それぞれ詳しく解説するため、審査基準を参考に自身の返済能力に問題がないか確認してみてください。
毎月安定した収入がある
個人事業主のカードローンに限らず、カードローンの審査では申し込み者に毎月安定した収入があるか確認されます。
貸金業者は、申し込み者に融資をおこない、返済できずに貸し倒れとなるリスクを減らしたいと考えています。
そのため、毎月の収入が安定しなければ貸し倒れとなるリスクが高いと判断され、審査に否決される可能性が高くなるでしょう。
また、銀行カードローンは金融庁の監視が厳しく、良質な顧客を好むため、個人事業主の審査では経営安全率が重要視されます。
経営安全率は、企業の経営が破綻しないかを判断するための指標であり、15%を超えていると優良顧客と認定されます。
経営が安定している場合は、金利の負担を抑えられる銀行カードローンの審査を検討してみるとよいです。
創業年数が長いと資金力の証明になる
創業年数が長いとカードローンの審査では、資金力があり安定性を証明できます。
倒産し続けずにこれまで経営をしてきた実績があり、貸金業者には倒産リスクが低いと判断してもらえます。
起業して日が浅い事業主と比較すると資金力があり、滞納せずに返済が続けられる可能性が高いため、審査に通過できる可能性が高くなるでしょう。
一方で、創業年数が短い事業主は、まだ経営が安定していないとみなされるケースが多く、審査に否決される可能性が高まります。
とくに新規事業主は、安定した収益を上げるまでの期間が不確実であるため、貸金業者はより慎重な審査をおこないます。
確実にカードローンの審査に通過したい場合は、事業の安定化を図り、信頼できる経営実績を積んでからの申し込みが望ましいでしょう。
属性で返済能力を確認される
個人事業主のカードローン審査では、次のような申し込み者の属性で返済能力を確認します。
- 生年月日
- 家族構成
- 持ち家の有無
- 勤務先 など
たとえば、年収が同じでも家賃の支払いがある個人事業主は、持ち家を持つ事業主に比べて返済に割ける金額が少ない場合があります。
また、単身者よりも家族を持つ事業主は、家族の生活費や教育費などの追加的な負担があるため、返済能力が異なるでしょう。
カードローンの審査では属性情報も重要視されると考えましょう。
信用情報に問題がない
カードローンで借り入れする場合は、信用情報に問題がないか確認されます。
過去に、ほかのローン商品やクレジットカードの支払いに遅れがあると、返済能力が低いと判断される可能性が高いです。
とくに、個人再生や自己破産などの債務整理歴がある場合、または過去に金銭トラブルを起こした経歴がある場合は、審査の通過が困難になります。
滞納歴がある場合、一般的には信用情報機関のブラックリストからデータが消える5年から7年程度経過してから申し込むとよいです。
信用情報が気になる場合は、JICCやCICなどの信用情報機関に情報開示を依頼し、自身の信用状況を確認するとよいでしょう。
現在の個人信用情報を事前に確認し、カードローンの申し込みを検討しましょう。
個人事業主のカードローン審査に通るためのコツ
個人事業主がカードローンの審査に通過するためのコツは、次のとおりです。
- 虚偽の申告はしない
- 用途にあわせて借り入れ先を選ぶ
- 借り入れ希望額は少額にする
- 書類や確定申告書は事前に用意する
- 在籍確認の連絡先を固定電話にする
それぞれ詳しく解説します。
虚偽の申告はしない
個人事業主のカードローンに通過するためには、虚偽の申告はしないようにしましょう。
自身の経営状態や収入に不安を感じるかもしれませんが、虚偽の申告をおこなうと、審査過程でほぼ確実に発覚します。
カードローン会社は、申し込み時に提供された情報を信用情報機関や過去のデータベースと照合し、一貫性や正確性を確認します。
そのため、申告内容に不審な点がある場合、審査員は虚偽の情報を容易に見抜くでしょう。
虚偽の申告が発覚した場合、審査に通過できないのみではなく、詐欺などの罪に問われる可能性もあります。
法的なトラブルに巻き込まれるリスクを避けるためにも、申告内容には虚偽なく正しい情報を申告しましょう。
用途にあわせて借り入れ先を選ぶ
消費者金融カードローンや銀行カードローンは、利用用途の幅や審査の難易度が異なります。
たとえば、消費者金融カードローンは生活費での利用用途が多く、銀行は金利の低さから高額な事業費の利用に向いています。
ただし、銀行は安心の金利で、審査難易度が比較的高い傾向にあり、より安定した収入や経営状態が求められるでしょう。
自身がどのような用途にお金を利用したいのかを考え、よく検討したうえで、借り入れ先を検討しましょう。
借り入れ希望額は少額にする
個人事業主がカードローンの審査に通過するためには、借り入れ希望額を少額にしましょう。
高額融資を希望する方は、貸し倒れのリスクが高くなるため、審査では返済能力を厳しく確認されます。
一方借り入れ希望額が少額の方は、無理なく返済がおこなえるほか、審査員に借りすぎのイメージをもたれにくいです。
借り入れ希望額を少額にすると足りないと考えている場合も、審査通過後に増額申請をすれば追加の融資が受けられます。
カードローンの審査に通過したい場合は、無理に高額融資を希望せずに、はじめは少額の融資を希望しましょう。
書類や確定申告書は事前に用意する
カードローンの審査では、申し込み者の返済能力を確認するために、次のような書類の提出を求められるでしょう。
- 確定申告書
- 決算書
- 収支内訳書
- 事業証明書
収入証明書を必要とする目的は、直近の2年間で赤字経営にならずに、安定した収入を得ているかを確認するためです。
また、個人事業主がカードローンに申し込む場合は、事業に関する書類や開業届が求められる可能性もあります。
確定申告書や決算書などの書類は、役所や税務署まで取りに行く必要があるため、事前に準備しておくと安心でしょう。
在籍確認の連絡先を固定電話にする
個人事業主がカードローンの申し込みで在籍確認をおこなう際は、企業の固定電話の番号を連絡先に登録しましょう。
固定電話の番号であれば、申請した企業の事業主であることが証明できるため、信用度が増します。
一方スマートフォンや自身の携帯番号を申請すると、個人事業主と虚偽の申告をしている可能性があるため、信用度が低下するでしょう。
固定電話の申請が困難な場合は、自身が個人事業主であることを証明できる事業証明書を提出すると、信用度が上がり審査が有利になります。
個人事業主がカードローンでお金を借りるときの注意点
個人事業主がカードローンでお金を借りるときは、次の点に注意しましょう。
- 個人事業主の法人専用カードローン利用はできない
- 消費者金融系カードローンは総量規制の考慮が必要
- 所得で限度額が変動する
また、個人事業主がカードローンを利用する際は、利用目的を明確にしたうえで申し込みましょう。
個人事業主がカードローンでお金を借りるときの注意点について、それぞれ詳しく解説します。
個人事業主の法人専用カードローン利用はできない
個人事業主は、法人専用カードローンが利用できない点に注意しましょう。
自営業が利用できるローン商品には、法人向けローンがありますが、個人事業主は法人ではないため利用できません。
そのため、個人事業主は次の方法で資金調達をおこないましょう。
- 日本政策金融公庫
- 銀行
- 信用金庫、組合
- ビジネスローン
- 消費者金融
- 事業者金融
カードローンのほかに、日本政策金融公庫や信用金庫など、さまざまな借り入れ先があります。
自身の利用用途に応じて借り入れ先を選択してみてください。
消費者金融系カードローンは総量規制の考慮が必要
消費者金融系カードローンで借り入れをおこなう場合は、総量規制を考慮しましょう。
アコムやアイフルなどの消費者金融系カードローンでは、総量規制により申し込み者の年収における3分の1以上の貸付ができません。
たとえば、年収が300万円の方は100万円を超えての貸付がおこなえません。
そのため、申し込み時には年収の3分の1以上の希望額を記載せず、高額融資を希望する場合は、銀行系カードローンのように別の商品を検討してみてください。
所得で限度額が変動する
個人事業主がカードローンを利用する際は、所得で限度額が変動する点に注意してください。
たとえば、何らかの事情で収入が減少し、所得が300万円程度になると、総量規制により限度額が最大100万円までになります。
そのうえ、複数の借り入れ先がある場合は、利用限度額がさらに減少する可能性があるでしょう。
収入が減少すると、急に借り入れができなくなる可能性も考えられるため、注意が必要です。
また、個人事業主の方は、確定申告をおこない、収入ではなく所得に基づく限度額の変動に留意する必要があります。
会社員と異なり、差し引かれる前の年収ではなく、所得で判断されることを理解しておきましょう。
個人事業主がカードローンを利用するメリット
個人事業主がカードローンを利用するメリットは、次のとおりです。
- 最短で即日融資を受けられる
- 保証人や担保が契約に不要な場合がある
- 住む場所に関係なく利用できる
それぞれ詳しく解説します。
最短で即日融資を受けられる
アコムやアイフルなどの消費者金融系カードローンで借り入れをすれば、最短即日で融資が受けられます。
融資まで最短20分程度の貸金業者もおり、審査が問題なく進めば、迅速な借り入れが可能です。
融資速度が早ければ、すぐにお金が必要な場合でも安心して利用できるでしょう。
Webにて申し込みから融資までできる商品も多く、店舗や電話での申し込みを面倒に感じる方もおすすめです。
即日の融資を希望する方は、アコムやアイフルなどの消費者金融系カードローンの利用を検討してみてください。
保証人や担保が契約に不要な場合がある
消費者金融系カードローンは、保証人や担保が契約に不要な場合があります。
個人事業主が銀行や別の借り入れ先から融資をおこなう場合は、担保や保証人が求められる可能性があります。
法人の場合は、代表者の連帯保証人が必要です。連帯保証人は、融資を受ける方が返済できなくなった際に代わりに返済しなければなりません。
責任が重く身近にお願いできる方がいるとは限らず、借り入れができない可能性があります。
そのため、保証人や担保が契約時に不要になる個人事業主はカードローンを利用するメリットが大きいといえるでしょう。
住む場所に関係なく利用できる
個人事業主がカードローンを利用するメリットとして、住む場所に関係なく利用できる点が挙げられます。
地方銀行や信用金庫なども個人事業主が借りられる商品を提供していますが、金融機関の営業区域内に在住しているか、勤務先がなければ利用できません。
一方、消費者金融カードローンは住む地域に関係なく、全国のあらゆる場所で利用可能です、
個人事業主がカードローンを利用するデメリット
個人事業主がカードローンを利用するデメリットは、次のとおりです。
- 金利が高い傾向にある
- 融資限度額は高くない
それぞれ詳しく解説します。
金利が高い傾向にある
個人事業主が消費者金融系カードローンを利用するデメリットとして、金利が高い傾向にあることが挙げられます。
消費者金融カードローンは、即日融資に対応していたり、審査難易度が比較的低かったりと、手軽に借り入れが可能です。
しかし、銀行カードローンや目的別ローンと比較すると金利が高めです。
多額の借り入れをおこなえば金利も下がりますが、高額融資をしたい方には向いていません。
まとまったお金を借りたい場合や、金利の負担を抑えたい場合は、銀行系カードローンや日本政策金融公庫などを利用してみてください。
融資限度額は高くない
消費者金融系カードローンは、ほかの商品と比較すると、融資限度額がそれほど高くありません。
銀行系カードローンの場合は、1,000万円程度借り入れできるものが多いですが、消費者金融系の場合は、800万円程度のものが多いです。
そのため、高額融資を希望する方には向いていないといえるでしょう。
また、利用可能額は審査により変動します。
消費者金融系カードローンは、総量規制により年収の3分の1を超えた貸付ができません。
利用限度額が800万円あるからとはいえ、最高額を借りられるわけではなく、年収の3分の1の範囲で決められます。
高額な融資を希望する場合は、総量規制の縛りがない銀行系カードローンや別の商品を検討してみてください。
個人事業主がカードローンを利用する前に確認すべきこと
審査に通過すれば、個人事業主でもカードローン自体の利用は可能です。
個人事業主がカードローンを利用する場合は、次のことを事前に確認し理解する必要があります。
- 生活費や事業資金などの利用目的を理解する
- 借りた生活費を事業性資金で利用するのはNG
それぞれ詳しく解説します。
生活費や事業資金などの利用目的を理解する
個人事業主がカードローンを利用する場合、生活費や事業資金などの利用目的を理解しましょう。
一般的な個人向けカードローンは資金使途が自由ですが、原則として事業資金には利用できません。
事業資金として借り入れしたいと考えている場合は、法人や個人事業主を対象とした事業資金専用のビジネスカードローンの利用が適しています。
ビジネスカードローンは事業資金専用で、新規事業立ち上げや設備投資などの事業に関する目的に利用可能です。
また、ビジネスローンは担保と保証人不要で利用できるほか、審査に通過すれば金融機関のATMやアプリケーションからの借り入れや返済ができます。
カードローンの利用目的をよく理解したうえで、申し込みを検討しましょう。
借りた生活費を事業性資金で利用するのはNG
生活費を目的としてカードローンを借りた場合は、生活費を事業性資金として利用しないようにしましょう。
生活費のために借りたお金を事業性資金に利用しても発覚しないだろうと考える方は多いです。
しかし、事業性資金への利用が禁止されているのにもかかわらず、事業性資金へ生活費を充てると規約違反に抵触する可能性があります。
金融機関により異なりますが、利用停止のようなペナルティを課せられることにもつながります。
ペナルティを避けるためにも、カードローンの利用用途は必ず守るようにしましょう。
個人事業主がカードローン審査に通らない際の対処法
個人事業主がカードローンの審査に通過できない場合は、次の対処方法を実践してみてください。
- 生活福祉資金制度の利用
- 日本政策金融公庫からの融資
- 信用保証制度
それぞれ詳しく解説するため、審査に通過できないと悩みを抱えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
生活福祉資金制度の利用
個人事業主がカードローンの審査に通過できない場合は、生活福祉資金制度の利用を検討してみてください。
生活福祉資金制度とは、何らかの事情で経済的に悩んでいる世帯を対象に、利用用途に応じてさまざまな貸付をおこなう公的制度です。
たとえば、個人事業主としての仕事がなくなり生活費に悩んでいる場合は、2人以上の世帯では生活支援費を1か月で最大20万円の借り入れができます。
また、緊急で一時的にお金が必要な場合は、緊急小口資金貸付で10万円までの融資が受けられます。
金利に関しても消費者金融系や銀行系と比較しても低い傾向にあるうえ、返済期間も柔軟に対応可能です。
審査に通過できず、生活費や緊急を要する方は、公的制度である生活福祉資金制度を利用してみてください。
日本政策金融公庫からの融資
日本政策金融公庫からの融資も、個人事業主でカードローンの審査に通過できない場合におすすめの対処法です。
日本政策金融公庫とは、日本政府が100%出資する公的融資機関です。
銀行や消費者金融と比較すると金利が低いほか、担保や保証人、実績がなくても利用できます。
そのため、事業をこれから展開しようと考えている方でも安心です。
また、利用期間や返済期間を長く設定できるうえ、複数回に分けて返済がおこなえます。
無理のない返済がおこなえるため、入念な返済計画を立てて比較的金利の低い日本政策金融公庫も選択肢の一つとして考えてみてください。
信用保証制度
個人事業主がカードローンの審査に通過できない場合は、信用保証制度の利用を検討してみてください。
信用保証制度とは、信用保証協会をとおして銀行から融資を受ける方法です。
経営状態の悪い個人事業主の場合でも、信用保証制度を利用すると信用度が高まり融資を受けられる可能性が上がります。
信用保証制度を利用すると、倒産した際の返済を信用保証協会に立て替えてもらえるためです。
貸し倒れリスクが低く、借り入れ金を確実に回収できる見込みがあると判断され、審査に通過できる可能性が高くなります。
ただし、信用保証協会を利用する際は、通常の利息とは別で保証料の支払いが生じるため、よく考えたうえで利用しましょう。
個人事業主のカードローンに関するよくある質問
個人事業主のカードローンに関するよくある質問として、次の内容に回答します。
- 自営業者も契約可能か
- 確定申告は必要か
- 返済時には別途で仕訳が必要になるか
それぞれ詳しく解説するため、同様の悩みを抱えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
自営業者も契約可能?
自営業者も契約可能です。
たとえば、SMBCモビットの場合、次の条件を満たしていればカードローンの利用ができます。
- 満20歳〜74歳の方
- 安定した収入のある方
条件を満たしていれば利用できるカードローンは複数あるため、自身が利用したいカードローンの条件をよく確認しましょう。
また、利用用途も明確にしたうえで、生活費や事業性資金の調達を検討するようにしてください。
確定申告は必要?
個人事業主がカードローンで事業資金を調達した場合は、確定申告が必要です。
事業性資金として借りた場合の利息は、返済に対してかかる費用に分類されるため、利息のみ経費として計上可能なためです。
一方、生活費として借り入れをした場合は、確定申告の必要はありません。
また、借り入れ金を確定申告に含めて計算すると、脱税の罪に問われる可能性があり、行政処分を受けるケースがあります。
事業性資金を借り入れた場合は、確定申告の際に利息のみを計上するようにしてください。
返済時には別途で仕訳が必要になる?
個人事業主が借り入れをした場合、借り入れ金を返済するためには借り入れ時とは別途で、仕訳が必要です。
たとえば、毎月5万円の返済をおこない、5,000円の利息が含まれる場合の仕訳方法は次のとおりです。
借方勘定科目 | 金額 | 借方勘定科目 | 金額 | 適用 |
---|---|---|---|---|
借り入れ金 | 45,000円 | 普通預金 | 5,0000円 | 借り入れ金返済 |
利息 | 5,000円 | – | – | 利息支払い |
事業資金を借り入れた場合は、利息のみを経費として計上可能です。
しかし、借り入れ金を間違えて申告すると脱税の罪に問われる可能性があるため、注意してください。
個人事業主の確定申告についての詳細は、国税庁の公式サイトに掲載されているため、ぜひ参考にしてみてください。
まとめ
個人事業主でも借り入れがおこなえるカードローンは、消費者金融系と銀行系ともに複数存在します。
ただし、審査に通過できなければお金を借りられないため、審査に通過する方法についてよく確認する必要があるでしょう。
とくに、個人事業主の審査では、経営安全率が重要視されます。
確実に審査に通過するためには、事業を軌道に乗せ、安定させてからがおすすめです。
また、審査に通過できないと悩んでいる方は生活福祉資金制度や日本政策金融公庫からの融資を検討してみてください。
個人事業主で事業資金調達をおこなう場合は、利息のみを確定申告の際に計上するようにしましょう。
個人事業主におすすめのカードローンについて悩んでいる方は、本記事で紹介した貸金業者を参考にしてみてください。